出発前3

日々検索しながら夜に電話で話すということを繰り返していたのだが、どうにもラチが明かない。早く決めなければ、という焦りもあった。そこで近場の旅行会社に直接行き、専門の方に知恵を借りようということになった。平日なので、すでに職から解き放たれた私が30分先に行き、仕事が終わったEちゃんが後から合流する、という約束をした。

翌日、直接電話をし、アポを取り時間通りに到着。高層ビルの少しわかりづらい入口をずんずん進むとオシャンティなフリースペースがあり、程なくして北欧担当のお姉さんと会うことが出来た。時間もなかったので考えてきた質問をどんどんしていった。

魔女の宅急便の舞台のような島、ゴットランド島は、これからベストシーズンになるということで繁忙期にはいるらしい。あちらの方達もバカンスでごった返し、めちゃくちゃお金がかかると聞いたので今回は候補から外した。ちなみにお姉さんは冬に行ったとかで、お店が空いてない所が多かったらしい。鬼◯川か!

よくツアーに組み込まれてるシリヤラインクルーズは実際どうなんですか〜と聞いたらば、移動しつつ豪華客船に気軽にに乗れますよ〜ということらしい。結局今回の旅では乗らなかったが、Eちゃんは2等客室ではスーツケースも広げられないかもという心配をしていた。その発想はなかったわ。写真などを見ても確かに、無理したら行けそうだけど割と厳しい気もする。あとタリンは本当に日帰りできるのか、だとか(出来る)を真剣に聞いていた。ふと時間を確認すると約束した時間を10分過ぎていた。

あれ、と思い普段から放置しがちな携帯を確認すると、着信と、「着いたけどどこにいるかわからない」「もう帰る」という目を疑うLINEの通知が来ていた。慌てて電話すると、もう高層ビルのエレベーターを降りているという。心が折れた、もう行かないと怒るEちゃんを、行かないかもしれないがまぁとりあえず話を聞こう、と訳の分からないことを言いつつなんとか宥め旅行会社に連れ戻すことができた。